猫がネズミを育てるなんてあり得る?出会う時期が重要です
2017.9.4

猫はネズミを追い回し、ついには食べてしまうもの。そんなイメージは絶対じゃないんです。
世界には猫とネズミが仲睦まじくする話題がチラホラ。猫がネズミを育てるほのぼのとした話があったのです。
猫はネズミや鳥のような生き物と共存することができるの?猫と他の動物の異種間交流の話題です。
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この記事の目次
猫がネズミを育てるところを発見!母性による勘違いが原因?
2007年、中国の河北省でネズミを育てている猫が見つかりました。ある会社で飼われていたというこの猫は、出産した子猫5匹と一緒にネズミを育てるようになったのです。
ある日、たまたま会社のスタッフが猫の寝床を覗いたところ、子猫に混じって1匹のネズミがいたのです。そのスタッフは母猫が捕まえてきたネズミだと思い、寝床からつまみ出しました。
しかし、ネズミの姿が無いと知るや、母猫はすぐに探して連れ戻すのです。以後も、ネズミが外に出ると必ず母猫が連れ戻すという行為を続けました。ネズミも猫たちを恐れることなく、まるで家族のように過ごしていたのです。
過去には、よくネズミを捕まえている場面を何度も目撃している会社スタッフは、天敵であるはずの猫とネズミの仲睦まじい姿に首をかしげるばかり。
専門家の意見では、動物は出産・育児の時期に性格や行動が普段と変化することがあるとのこと。子供を守る意識が強くなったことで、他の動物の子供まで自分の子供だと勘違いして守ろうとしてしまうのです。母の愛は偉大ですね。
猫がネズミを育てるには「社会化期」に出会うことが必須
人間には人間のルールがあるように、猫には猫のルールがあります。それは、生まれつき「本能」として知っている部分と、生まれてから「学習」することで身につけていくものがあります。
この、学習によりルールを身につけることを「社会化」と呼びます。
猫では社会化の時期は、生後2週から7週ごろとされ、この時期に接触を持った動物は愛情の対象とみなされることがあるのです。
通常は敵であったり、捕食対象となるはずの鳥やネズミでも社会化期に接触を持ったことで、攻撃対象でなくなる可能性があるのです。愛情の対象として体を舐めてあげる行動(グルーミングなどの行動が見られます。
逆に、この社会化期に出会わなかった動物と仲良くするには、時間と訓練が必要になります。
生まれてすぐに人間に育てられた猫は、大人になっても人間を怖がらなくなります。逆に、猫同士であっても社会化期に出会わなければ、仲間として認識できないことがあるのです。
猫みたいにネズミを育てることは可能?
野生のネズミには、ペストや腎症候性出血熱など多くの病気を媒介する恐れがあります。また、ツツガムシなどのダニ類を持ち込む恐れがあり、人間の健康に害を及ぼします。
ペットショップなどで売られているハツカネズミなどは、実験や医療用に使われるネズミとおなじく病気が無いことを確認した状態で販売されます。
飼う場合にも野生のネズミと接触する恐れがある場所での飼育は、絶対に避けましょう。見た目には同じネズミでも、野生のネズミは病気や害虫の面でとても危険です。
もしネズミを飼ったら、逃げ出したりしないようにきちんと管理してください。ネズミは1組でもつがいになると、あっという間にその数を増やします。病気になれば感染が広まり、人間に感染する可能性が高いものも多いのです。
見た目には、大きさや色が違うだけでペット用ネズミと同じ「ネズミ」であっても、捕まえて飼ったりはしないでください。
どうして猫は捕まえたネズミを見せに来るの?
◆愛情表現としてネズミを持って来る
まず第一に、猫がネズミを捕まえる理由は、自分か子猫のエサにするためです。まだ狩りのできない子猫に代わってネズミを捕まえ、持ち帰って子猫に与えます。母性や好意があってのことですよね。
飼い主のところにネズミを持って来るのも、飼い主が好きで愛情表現としてのプレゼントというわけです。たとえ飼い主には、ありがた迷惑であったとしても。
◆狩りの成功を飼い主に褒めて欲しい
最近では専用フードを食べるのが当たり前になり、ネズミを食べない猫も増えています。でも、本能的に小さくてすばっしこいネズミを見つければ、体が反応して捕まえようとする行動に出てしまいます。猫にしてみれば、高い運動能力と俊敏さを最大限発揮できるイベントみたいなもの。
ネズミを捕まえて狩りに成功すれば「飼い主に喜んでもらえる」「褒めてもらえる」と、誇らしい気持ちで持ち帰るのではないでしょうか。
人間と犬と猫とネズミが家族になった絵本のような実話
アメリカでは、絵本のような異種間交流が実現した話があります。アメリカ中を10年以上に渡って旅し続ける男性の相棒たちは、犬の「ブーガー」と猫の「キティ」。そして時折現れるネズミ。
ブーガーの背にキティが乗り、その上にネズミが…。そんな微笑ましい、絵本から抜け出たような姿が現実にあるのです。
男性によると、知人から引き取った犬のブーガーは、その後拾われたキティの母親代わりのように育てたんだとか。キティもブーガーのことを母親だと思っているようす。ネズミはキティに舐められたり、枕代わりにされているそうです。
お散歩に出るときは、いつも犬・猫・ネズミの三段重ねといいますから、街中で見た人はびっくりです。声を掛けられても快く写真に応じている不思議な家族のお話でした。