日本の天皇は世界一の歴史を持つ?その歴史と誕生の謎
2017.9.21

日本の天皇は、その長い歴史から世界に類を見ない存在なのです。
海外の著名な王室からも一目置かれるという日本の天皇とは、どんな存在なのでしょうか。
日本の国の誕生と深く関わる天皇の歴史についてもっと知っておきましょう。
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この記事の目次
日本の歴史と天皇誕生の謎
学校で習う日本史で日本をまとめ、治めた存在として登場するのは卑弥呼の存在でしょう。卑弥呼は紀元3世紀頃に邪馬台国の女王と解釈されています。
しかし、日本の正史とされる「日本書紀」に、その存在は描かれていません。日本の天皇の始まりは「日本書紀」によると、紀元前660年の神武天皇(じんむてんのう)であるとされ、卑弥呼については触れられていません。
ただ、日本書紀を編纂するにあたって元となった「帝紀」があるとされいますが、古い時代に失われて現存しておらず、詳細もわからないままです。
帝紀には卑弥呼についての記述もあったのではないかという説もありますが、はっきりとしたことはわからないのです。
神武天皇についても神話的な存在であり、実在はしていなかったと考えられているのです。日本という国家が誕生して今日までの歴史は、天皇の歴史と大きく関わっているのは言うまでもありません。
日本の天皇は2600年以上の歴史を持つ世界的にも特筆すべき存在
古代日本の歴史は「日本書紀」や「古事記」にまとめられています。しかし、初代神武天皇から第9代の開化天皇までは、実在していなかったという説が有力です。
第10代の崇神天皇以後は、税の徴収や戸籍の整備といった政治的な記録が残っており、崇神天皇こそが初代の天皇なのでは?という見方も優勢です。
ただ、9代までの天皇にかんしては記録が残っていないだけで、実在はしていたと考える意見も根強くあり、明確な結論は出ていません。
神武天皇を初代とした場合、平成の今上天皇は第125代で、その歴史は2600年以上続いていることになります。世界にも多くの歴史ある王室はありますが、ここまで続いている王室は他に類がありません。
日本人が思うよりも、海外で日本の皇室が特別な存在として語られるとき、この長い歴史が理由の一つになっているのです。
日本人の歴史観と天皇への崇拝は近代に大きく変化した
現代の日本人は、日本がいかに歴史ある国かということをあまり実感していないのではないでしょうか。若い世代では、天皇や皇室と日本の歴史が、どれほど強く結びついたものであるかといったイメージすらないかもしれません。
日本は、国として成立した初期の段階から天皇を「権威」として扱い「権力」と分離して考えていたのです。
日本史の中で長く権力を持った幕府も、天皇という「権威」を後ろ盾として存在していたのです。権力は政治的な力の均衡が失われると反乱や革命といった国家の転覆で、崩れ去ってしまう可能性があります。
しかし、権力と別れた「権威」という存在だったからこそ2600年以上もの長い時を経て、天皇は存在しているといえるのでしょう。
戦前に比べ天皇の存在や日本の歴史観に対して、日本人が積極的にアピールしない一つの要因は、敗戦後GHQによって歴史教育に対する指導があった影響の名残りもあるようです。
日本の歴史の中で天皇が神とされていった「大化の改新」以後
不明確な初期の天皇の存在はさておいても、日本という国家の原型となる大和朝廷の誕生以後、天皇の存在は現在に至るまで続いています。
当時の天皇は神の言葉を聞き、人々に伝える役割であり、政治は人間が勝手に行うものではなかったのです。天皇だけが「占い」を行って神の意思を聞き、それに従う形で政治を行うことができる存在でした。
やがて豪族が勢力をつけた紀元5世紀頃には、特定の人間が権力を握るようになります。豪族の中でも特に力をつけた蘇我氏は、権力を一手に握り天皇を凌駕する存在へとのし上がったのです。
これら豪族から政治を取り戻し、天皇を中心とした国家を成立させようとしたのが教科書でもお馴染みの「大化の改新」です。
蘇我氏を亡ぼし、大化の改新の立役者の一人となった中臣氏は、後に藤原氏となって天皇を最高位の存在として確固たるものにしていきました。天皇が「神」であるという考えは、この頃から明確に形作られたものだと考えられます。
日本の歴史の中で強く印象に残る天皇といえば?
平成で第125代となる今上天皇。戦前の教育では、小学生にそのすべての名前を覚えさせていたこともあったとか。
では、歴史上の天皇といえば、皆さんはどの天皇を思い浮かべるでしょうか。日本史にはあまり詳しくなくても思い浮かぶ天皇は?
◆第16代 仁徳天皇
教科書でみた独特の前方後円墳で有名な「仁徳天皇陵」として記憶している人は多いでしょう。大阪府堺市にあるこの巨大古墳は、世界最大級の大きさを誇ります。
仁徳天皇は4世紀頃の天皇で、庶民に対して3年間無税にしたことなど、民への生活を向上させたと言われています。なぜ、ここまで巨大な墳墓が作られたかは謎が残っています。
◆第77代 後白河天皇
12世紀、後継者争いの末に天皇となった後白河天皇。大きな力をつけていた平家と源氏を利用して天皇の権威を維持しようとしました。しかし、そのために以後、武士が力を誇る皮肉な歴史の流れを作ってしまいます。
第122代 明治天皇
長く武士が政治的な力を持ち、その最高権威者であった将軍から政権を天皇に復古する運動が起こり、新たな政権以後誕生した明治天皇。明治天皇下で起こった日本の近代化と、世界に与えた影響は大きなものがありました。
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