ブラックホールとホワイトホールの違いとは?宇宙の神秘について
2017.8.22

「ブラックホール」という言葉を聞いたことがありますよね。
しかし宇宙には「ホワイトホール」というものも存在しています。
ブラックホールとホワイトホールはどのようなものなのでしょうか?
宇宙の神秘について、調べてみました。
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この記事の目次
ブラックホールとホワイトホールの違い。「ブラックホール」について
「ブラックホール(black hole)」はかつて「コラプサー」と呼ばれていました。コラプサーとは、『崩壊した星』という意味を持ちます。1967年にアメリカの物理学者であったジョン・ホイーラーが、現在の「ブラックホール」という名称を会議で初めて採用したことによって広まっていきました。
ブラックホールは、極めて密度が高く、大質量で強い重力を持つ天体です。そのため、物質だけではなく光でさえ抜け出すことができない天体なのです。その特性のために、直接的な観測をすることが難しいとされています。しかし、他の天体との相互作用を利用して、間接的に観測が行われてきています。
X線源による精密な観測と、質量を推測したり仮定をすることによって、現在宇宙にはいくつかのブラックホールがあると考えられています。
ブラックホールとホワイトホールの違い。「ホワイトホール」について
「ホワイトホール (white hole) 」は、ブラックホール性質を「時間軸で反転させたアインシュタイン方程式の解」として、一般相対性理論を用いて議論され続けているもので、実際に観測されているものではないのです。
ブラックホールは強い重力などによって、物質を呑み込んでしまう天体ですが、ホワイトホールはその反対で、全ての物質を領域内から放出する性質を持っているとされています。ホワイトホールの重力(引力)の強さは、ブラックホールと同等だと推測されているため、ホワイトホールの外側にブラックホールが作られるという説もあるようです。
さまざまな理論や数学的解釈によって、ホワイトホールはあり得ると考えられていますが、実際に天体として存在するかについては否定的な意見がとても多いのです。
ブラックホールの裏側にホワイトホールがある!?
ブラックホールの存在については、理論的な予想や実際に天体観測を行ってからの実証という、科学的に実証するには不可欠な視点から研究がなされています。その経過では、ほぼ実在するだろうと考えられいるのです。
その一方で、ホワイトホールの存在については、理論的な予想を組み立てて検証してはいるものの、現時点ではホワイトホールが安定して存在するのもであるという答えに導けずにいます。ホワイトホールは、どんな物体も侵入できず、常に物体を放出し続ける中心部と、ホワイトホール自身にある重力が影響する外郭部で形成されていると推測する考えもあります。
その場合、物体を放出し続けている中心部と、重力が作用する外郭部では物体の衝突が常に起きてしまい、その残骸が積もっていき、中心部を囲むように外壁ができていく…。つまり、「事象の地平面」が形成されるというのが、現在考えられているホワイホールの予想図です。
そのホワイトホールの現象が続くとブラックホールの領域にまで達すると考えれれています。そのため、外から見るとブラックホールなのですが、実はそのすぐ裏にはホワイトホールが繋がっている、という仮説があるのです。
ブラックホールはどのようにして見つかったの?
ブラックホールを理論上で発見したのは、ドイツの天文学者であったカール・シュバルツシルトでした。彼は、1916年にアインシュタインの『一般相対性理論』の超難解である方程式を初めて解いた人物として有名です。その彼が解いた答えを基にすると、面白い発見がありました。
空間の一点に集中した物質は、その周りに境界となる特殊な面を作り出します。その境界面の内側い入ると、光ですら抜け出せなくなるという理論です。これが「事象の地平面」と呼ばれており、現在の研究でも活用されています。このことにより、彼は理論上とはいえ、ブラックホールが存在することを予言しました。しかし、当時はまだ実在はしないと考えられてきました。
その後、1934年に中性子星が理論上で存在するのではないかと提言され、本格的に調査に乗り出すこととなります。長い年月をかけてさまざまなことが明らかとなっていき、1967年にケンブリッジ大学のアントニー・ヒューイッシュ達のグループが「パルサー」と呼ばれる中性子星を発見して、中性子星の理論を現実としたのです。さらに天体の調査を進めていくと、“ブラックホールらしきもの”を見つけました。
1971年に、強力なX線を放出し、かつ、質量が太陽の数倍以上ある小さな星を観測したのです。それが、最初のブラックホールの候補となりました。現在では、ハッブル宇宙望遠鏡などを活用して、より詳細な映像化を実現しました。
その映像によって、ブラックホールは間違いなく存在すると考えられています。理論を提言されてから、科学者たちの地道な研究などによって証明されたのです。
超巨大ブラックホールがある!ブラックホール同志が衝突することも
アメリカのテキサス大学やドイツのマックスプランク研究所などの研究チームは、地球から約2億2000万光年離れたところにある銀河「NGC1277」の中心に、太陽の170倍もの質量がある超巨大ブラックホールを発見したことを発表しました。
このブラックホールは、太陽系の一番外側にある「海王星」の公転軌道の直径の11倍もあると言われています。また、別の天文学者達は、たがいにわずか1光年しか離れていない距離に、2つの超巨大ブラックホールを発見しました。このブラックホールは、たがいの重力が影響して接近しているようなのです。このままいくと、2つのブラックホールは確実に衝突すると計算されています。
通常のブラックホールは、他の星を破壊することはほとんどありません。しかし、合体したブラックホールは動き回るため、10年に1度のペースで星を破壊します。その瞬間を観測できる可能性は高いです。
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